はじめに
私が司法書士受験を決意したのは、自由に生きたかったからです。
司法書士の資格は難関で敷居が高いものですが、その分独立して開業すれば事業をやっていきやすいと思いました。
自分が事業主になればいろいろなことを自分で決定できるので自由になれます。
また、司法書士の資格をとることによって選択の幅が広がります。
司法書士の資格があれば独立開業以外にも、勤務司法書士、法人の社員、企業内司法書士など選択肢は多様です。
選択肢が増えることはより自由になることを意味します。
そういう意味でも私にとって司法書士の資格は魅力的でした。
大学の学部が法学部だったので法律の勉強を始めたのは大学1年生からでしたが、司法書士を強く志して勉強をスタートしたのは大学3年の夏休みからでした。
大学4年生だった昨年は約1年間アルバイトをせずに臨んだ試験だったのですが、合格することができず一度は司法書士試験撤退を考えました。
しかし、ふと再び受験を決意し今年合格することができました。
私のとった勉強法
択一対策は基本的にテキストを読みこんでインプットとアウトプットを繰り返しました。
テキストの読みこみを速く繰り返すコツはアンダーラインを引くことです。
私は重要なところは赤線、趣旨は青線というふうにしていました。
このようにしておくと一目で重要なところがわかるのでアンダーラインなりマーカーなりテキストに線を引くのはお勧めです。
また、過去問はテキストに付属している問題以外は解きませんでした。
多くの人は過去問にたくさんの時間を費やしていると思いますが、私はテキストを完璧にすれば司法書士試験はいけると思っていたので過去問は本当に最低限で、他の人が過去問に費やしているであろう時間もテキストの読みこみに充てました。
また、一問一答形式の問題集を使って知識の整理に役立てました。
テキストと問題集は同じシリーズを使えばそれぞれリンクして学習しやすいので同じシリーズを使うのがお勧めです。
記述対策は基本的には答案を書かずに口頭で答えを言って答え合わせをしていました。
ひながたも書かずに口頭で覚えました。
書くと時間がかかりますが、口で言うのは速くできるのでお勧めです。
インプット段階
スケジュール
勉強のスケジュールは、とてもきついノルマを自分に課して立てました。
スケジュールを時間単位で立てる人もいると思いますが、ノルマ(やること)単位で立てると、ノルマをこなすために集中せざるをえなくなるのでノルマ単位でのスケジュールの管理がお勧めです。
逆に時間単位でスケジュールを立てるとイスに座っているだけで時間が流れていくのであまりいいスケジュールの立て方だとは思えません。
きついノルマを自分に課せば自然と一日中勉強する形になり、疲れてよく眠れます。
また、スケジュールを立てるときは自分の能力以上に自分はできると思いこんでしまうことがあり、実際にやってみるとノルマを消化しきれないことが多々あります。
ですので、一週間に一日は予備日を設けておくのがお勧めです。
民法を重点的に学習
私は模試を何度か受けましたが、民法の点が伸び悩んでいました。
民法は司法書士試験においては超重要科目なのでどうにかしないといけないと思い、毎日テキストを読むようにしました。
本試験では民法を重点的に勉強した甲斐もあり午前は上乗せ点をたくさんとることができました。
民法はほかの科目にもつながる大事な科目なので民法を重点的にやるのはお勧めです。
アウトプット段階
模試は直前に3回受けました。
模試を受けることによって自分の弱点やほかの受験生と比べた自分の立ち位置がわかります。
また、模試は本試験のシミュレーションにもなり、ペースメーカーにもなります。
私は経済的な理由であまり模試や答練を受けませんでしたが、フィードバックを受けることができるので模試や答練は2,3ヶ月に1度受けるのがお勧めです。
※2019年12月8日
模試や答練は年が明ける前は頻繁にあるものではないんですよね。ぼくは当時そのことを知りませんでした。
後進へのアドバイス
私は昨年、今年と司法書士試験に真剣に向き合って勉強しました。
どちらの年も本気で勉強していましたが、勉強時間でいえば昨年のほうがずっと上回っていました。
しかし、昨年は試験に落ちて今年は合格しました。
それはなぜでしょうか。
もちろん今年の自分には昨年までに積み重ねてきた知識がありました。
昨年までに得た知識は大きな財産になりましたし、それが今年の合格に寄与したのは言うまでもありません。
しかしそれは年数を重ねた受験生みんなが自然に得ていくものなのでここでは置いておきます。
私が今年合格することができたのは、大切なことを習慣化し、コンディションを整えて本試験にベストな状態で臨むことができたことが大きいと思います。
逆に昨年はコンディションをうまく整えることができずに、本試験でベストを尽くせなかったということが敗因になりました。
私は後進の方々に大切な習慣についてアドバイスしたいです。
私が習慣化してほしいことは
- 運動
- 片づけ
- 食事の制限
の3つのことです。
運動
私はこの1年間で本をたくさん読みました。
運動に関する本も読みました。
そこで得た知識なのですが、運動をすることによって脳は鍛えられます。
また、運動にはストレス解消や不安をやわらげる効果があります。
昨年の私はここまで運動について知りませんでしたが、なんとなく運動がいいということは知っていました。
しかし勉強する時間が惜しくて運動をまったくといっていいほどしませんでした。
そのせいか昨年は本試験1ヶ月前にものすごい不安に襲われ勉強が手につかなくなり、本試験も心臓がバクバクした状態で受けました。
それで落ちました。
そして今年は運動のすばらしさを知っていたので最低でも週に3回はランニングをするようにしました。
そのおかげか昨年のような強烈な不安に襲われることもなく今年は自然体で本試験に臨むことができました。
私の実体験としては、ランニングは本当に気持ちがよくストレス解消になり、集中力も高まった気がします。
ですので司法書士受験生には運動することをお勧めします。
片づけ
私は片付けができない人間でした。
部屋が足の踏み場もないくらい散らかっていても気にしないほどです。
しかし片づけに関する本を読んでから片付けができるようになり、1週間に2回は掃除機をかけるようになりました。
そのおかげで今の部屋はいつもきれいです。
「部屋の乱れは心の乱れ」とよくいいますが、本当にそうだと思います。
昨年の私は部屋を片付けるくらいなら勉強したいと思っていたので、ずっと汚い部屋の中で勉強したいました。
今思えばその環境は自分に大きな悪影響を与えていたはずです。
私ほど片付けができない人間は珍しいと思いますが、もし部屋が散らかっている人がいれば勉強する前にまず片づけから始めてみてください。
そのほうが集中力も高まりますし、勉強の能率も上がるに違いありません。
食事の制限
私は昨年まで食事は基本的に満腹になるまで食べるということをしていました。
しかし満腹になると眠たくなり集中力が低下してしまいます。
そこで今年の試験勉強期間は食事の量を制限することにしました。
食事制限により食後も勉強にスムーズに移れ、集中力も持続させることができました。
食事制限は自制心が必要になりますが、「合格するためなら!」と思い私はそこまで苦ではありませんでした。
人によっては食事が何よりも楽しみという人もいると思いますが、食事制限が自分にとってプラスにはたらくと思ったらぜひやってみてください。
最後に
私の周りには私が司法書士試験に合格できると思っている人は誰一人いませんでした。
しかし私だけは自分を最後まで信じてやりきることができました。
結局最後に頑張るのは自分です。
周りの人や予備校、講師は関係ありません。
他人と比べず、とにかく自分を信じて自分の力で合格を勝ち取ってください。
そして、本試験でベストを尽くせるようコンディションを整えることも忘れずに行ってください。