そう思って択一の勉強はちゃんとやってるけど、記述になかなか手が伸びない人もいるのではないでしょうか。
実はぼくも最初は記述の勉強にビビって記述の教材に手がつけれないでいました。
記述にビビってたのはお試し受験をした際、記述の問題が意味不明だったからです。
って腹の底から思いました。
でも勇気を出して記述の勉強を始めてみると意外にできるものです。
ぼくは記述で伸び悩んでいたので
「もっと早くやっておけばよかった。」
と心から思いました。
しかし、後悔先に立たずです。
ぼくはあなたにぼくと同じ後悔を味わってほしくありません。
そこで今回は記述の勉強に進めないあなたのために、一発合格できなかったぼく(二回目合格)が記述初心者が踏むべき3つの勉強ステップを紹介します。
まずそもそも、記述の問題を解く手順はシンプルでして以下の3ステップです。
- 答案構成をする
- 論点を抽出する(何が問われているのかを見極める)
- ひながたをアウトプットする
上記の3つを試験本番でしっかり行うために、普段の記述の勉強もシンプルに次の3ステップを踏めばOKです。
- リアリスティック記述式を読む
- リアリスティックの解法でオートマ記述式を解く
- ひながたを覚える
この3ステップを踏めば、あなたも記述で基準点を突破できる実力がつきます。
それでは詳しく勉強法を解説していきます。
関連記事:【司法書士試験独学】ぼくがとった記述の勉強法はこれです。【書かずに覚える】
Contents
手順⓪:記述の勉強を始めるタイミング
記述の勉強を始めるタイミングは次のとおりにするのがおすすめです。
- 不登法記述:不登法択一が終わった後
- 商登法記述:商登法択一が終わった後
択一の知識があやふやでも記述を始めましょう。
記述で問われる知識は択一ほど細かくありません。
それに記述を勉強することで、登記のイメージがわき、択一の力も伸びます。
また、総合点で合格点を超えても記述の足切りで泣かされる人が毎年一定数います。
なので記述対策を早めに始めるに越したことはありません。
そのため、臆せず記述の世界に飛び込んでください。
手順①:リアリスティック記述式を読む
記述の勉強の1段階目として、解法を学びましょう。
何事にも型があるように、記述の解法にも型があります。
その解法の型を学ぶのにおすすめなのが『リアリスティック記述式』です。
本書を読めば、松本雅典先生の緻密な思考に驚かされます。
とにかく「ミスらないための工夫」が随所に散りばめられているんです。
そのため、リアリスティックの解法を身につければ大きなミスが無くなります。
参考にリアリスティックを使ったぼくの2017年の本試験の点数は次のとおりです。
- 不登法:10.5点(35点満点)
- 商登法:34.0点(35点満点)
- 合計 :44.5点(70点満点)
- 基準点:34.0点(70点満点)
見ての通り商登法でほとんどミスがありません。
これはリアリスティックのおかげです。
(不登法白紙でも基準点突破!)
「不登法ボロボロやん!」
と思うかもしれませんが、2017年の不登法は試験中に泣きたくなるほど難しくて
「わからないところはわからないから仕方がない!」
と開き直ったうえで、わかるところだけを埋めました。
そして10.5点がとれたのは「わかったところ」のミスがなかったからです。
そのため、リアリスティック記述式は偉大です。
リアリスティックは軽く読む程度でOKです。
サラッと読んだら実際に問題を解き始めましょう。
解法を自分のものにするには問題を解きながら解法を使うのが一番です。
まずはリアリスティックに付属してる過去問を解いてください。
なんとなくでいいので、解法を見つつ自力でやりきりましょう。
過去問は難しいので当然正解が書けないと思います。
しかし、過去問は「解法を学ぶため」に解いてるので解けなくても大丈夫です。
ぼくなんか手も足も出ませんでした。
ちなみに、解法本はリアリスティック以外にも市販されています。
「リアリスティックがどうも合わない。」
という人は、伊藤塾の山村先生やアガルートの小玉先生が出してる市販の解法本があるのでそれらを読んでください。
手順②:リアリスティックの解法でオートマ記述式を解く
司法書士試験の記述式にはパターンがあります。
出題のパターンは無限にあるように思われますが、結局はいくつかの論点の組み合わせにすぎません。
なのでいくつかの限られた論点をしっかり学んでおけば、あとは組み合わせなのであらゆる問題に対応することができます。
リアリスティック記述式が「解法の型」を学ぶものなら、オートマ記述式は「論点の型」を学ぶものといったところでしょうか。
リアリスティックを軽く読んで過去問も解いたら第2段階としてオートマ記述式です。
オートマは問題数が不登法が41問、商登法が30問と決して多くないですが、必要十分です。
ぼくはオートマのほかにもハイレベル問題集を使いましたが、ハイレベル問題集は論点を学ぶのではなく本番形式の問題を解く「練習」のために使いました。
そのため、オートマを侮らず愚直に繰り返して記述のパターンを頭に叩き込みましょう。
ちなみに不登法の「応用の部」は難しすぎるので解かなくてOKです。
「応用の部はやらなくていいんで基本の部を何回もやってください」
と山本浩司先生も講義で言ってると聞きます。
オートマを解いてみると最初は論点を見抜けなくて自分にイライラすることの連続です。
しかし、1周目2周目で解けないのは当たり前です。
オートマは天才の山本先生が作ってるものなんですから。
でもその天才の問題が解けるようになったときはすごく力ついている証拠です。
本試験でもかなり戦えます。
なので、オートマの問題が解けるレベルになるようとにかく反復です。
また、問題を解く際はリアリスティックの解法をできるだけ使ってください。
オートマの問題は本試験の形式と少し違うのでリアリスティックの解法をそのまま全部使うことはできませんが、答案構成はできます。
そのため、答案構成だけは絶対にしましょう。
最終的にはリアリスティックを見ないで自力で答案構成をしないといけません。
ただ、はじめは解法を覚えるだけでも苦労するので、最初のうちは問題の脇にリアリスティック記述式を置いて適宜参照して答案構成できればOKです。
リアリスティックの解法でオートマを解きまくると「解法の型」と「論点の型」がいっぺんに身につきます。
一石二鳥でお得なのでぜひやってください。
手順③:ひながたを覚える
ひながたは「雛型」とも書くように登記の型です。
って思うかもですが、型が大事です。
「記述の問題を解いていれば、ひながたは自然に覚えちゃう。」
という人もいるようですが、ぼくのように自然に覚えられない人は別途ひながた集でひながたを覚えましょう。
ぼくはひながた集にオートマひながたを使ってました。
「オートマシリーズを使ってたから。」というのが理由ですが、オートマひながたは結構いいものだと思います。
オートマひながたは登記実行後の記録が書いてあるのでイメージがわきやすいです。
それに、説明もシンプルにまとまっています。
説明が短いのは不親切と思う人には向きませんが、オートマひながたはおすすめです。
といっても、ひながたに何を使うかはそこまでこだわる必要はありません。
ひながたの勉強を始めるタイミングですが、解法と論点を学んだあとで大丈夫です。
オートマ記述式を1周か2周させたくらいからひながたもボチボチ覚え始めましょう。
また、ひながたを覚えるときはなるべく短い文言を追求すべきです。
覚える分量は短いほうがいいし、時間に追われる本番を考えても書く分量は短いほうがいいからです。
たとえば、オートマテキストにも登記申請書が載ってますが、オートマひながたと文言が少し違ったりします。
そんなときにオートマテキストに書いてる文言のほうが短く覚えやすかったらオートマテキスト通りに覚えてください。
そのほかにも各予備校の模試や答練を受けていく中で楽に書けそうな文言を見つけることもあると思います。
「伊藤塾の模範解答の書き方は書きやすそうだな。」
「TACのこれもいいな。」
みたいな感じです。
そんなふうにいろんなところから「いいとこどり」をしてひながたを覚えていきましょう。
あと開示請求をしてわかったこともあるので以下の記事もご参照ください。
>>【司法書士試験】開示請求した記述の答案が届きました。【わかったのはこの3つ!】
ひながたは音読して覚えよう
ひながたを覚えるのに「書く感覚」は必要ありません。
ひながたは声に出して言えればそれで覚えたことになります。
そして覚えるにはとにかく『繰り返し』が大切です。
たしかに1回書くのと1回音読では、前者のほうが覚えは良いかもしれません(音読しながら書けば一番覚えやすいでしょう)。
しかし、1回書く間に何度も音読できます。
つまり、音読のほうがたくさん繰り返せるので、効率的に覚えられるんです。
なので、ひながたは是非音読で覚えてください。
まとめ:記述対策を今すぐ始めよう
「記述は択一と勝手が違う」という感覚は正しいです。
択一の知識があっても記述は書けません。
そのため、なるべく早く記述対策を始めましょう。
記述の基準点は基本を抑えれば突破できます。
基本を抑えるにはとにかく「型」の徹底です。
なので今回紹介した3つの型を繰り返して自分のものにし、記述の基準点を突破してください。
ちなみに、記述以外にも独学に適した教材が知りたい人は、ぼくが独学で使った教材を下記記事にまとめたのでよかったらどうぞ。
>>【保存版】司法書士独学でコロ助が使用したテキスト・問題集まとめ
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