「司法書士の勉強に六法は必要ない。」
そう言われたらどうしますか?
法律の勉強に必須と言われる六法。
ほとんどの司法書士受験生が六法を持ってるはずです。
司法書士試験の勉強においても六法を引きまくるのが常識化してるようにも思います。
しかし、
そういった声をサポートをしていてよくいただきます。
ぼくも司法書士受験時代は「六法を引くべし!」という合格者の声をわりとよく聞いていましたが、六法を引く意味がわからない人間でした。
そのため、六法はほっとんど引きませんでした。
結果受かったわけですが、今でも司法書士の勉強において六法は基本的に使わなくていいと思ってます。
今回は司法書士試験における六法について話していきます。
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Contents
司法書士試験で六法を引かなかった理由
前述の通り、ぼくは六法をほっとんど使いませんでした。
六法をほとんど使わなかった理由は、基本的に条文(もしくは条文をかみ砕いたもの)はテキスト(オートマ)に載ってるからです。
これに尽きます。
六法を引いていたのは次の2つの場合です。
- テキストに「条文番号」は載ってるけど、条文自体が載っていない場合
- 模試で知らなかった知識かつ過去問既出の知識だけど、その条文についてテキストで触れられていない場合
たとえば、法人法は「条文」も「条文をかみ砕いたもの」もオートマテキストにはあまり載っていません。
でも
「法人法36条から59条までサラッと流し読みしておくこと」
と山本浩司先生がちゃんと示してくれてるので、その条文はサラッと流し読みしてました。
テキストに条文が記載されているのに六法を引くのは二度手間です。
また、「六法で条文を読み込む(素読)」という勉強法もあるようですが、六法には条文の趣旨や理由が書かれてないので、六法を読み込むとどういう理屈で得点が上がるのかわかりません。
それに六法はテキストのようにイラストが載っていない点も、法律がイメージしにくくて覚えにくいですよね。
あと条文単体だけで読んでいると、どうしても味気がなくてぼくなら眠くなりそうです。
メリハリもないので、学習効率も低下します(明らかに試験に問われない条文もたくさんある)。
なので、今でも司法書士の勉強で六法は基本的に不要だと思っています。
とはいえ、条文などの原典を読んだほうがわかりやすいこともあるので、参考用として六法は1冊用意しましょう。
司法書士試験勉強での六法の使い方
六法は体系的で、試験に必要な情報の多くが書かれている点で優れています。
しかし、試験に不必要な情報もたくさんあるため、試験に出題されない知識にまで目が行ってしまい、パっと見どこが重要なのかわかりません。
そこで、ぼくは六法でよく引く条文をすぐに見つけられるよう2つの工夫していました。
- 引いた条文に赤線を引く(条文が長い場合は重要な箇所だけ)。
- よく引く法律だけど、六法のどこにあるのかわかりにくい法律(たとえば民事執行法)の最初のページに付箋を貼る。
頻繁に六法を引く人でも、よく引く条文は決まっていると思います。
そのため、それらのよく引く条文がすぐに見つけられるよう工夫しておくといいですね。
司法書士試験六法のおすすめは?
司法書士試験のおすすめ六法は結論を言うと、シンプルな『ポケット六法』がおすすめです。
以下、詳しく説明していきます。
「六法」と一言で言ってもいくつか種類があります。
初学者のうちはどの六法を使えばいいかわかりませんよね?
ぼくは大学入学時に買わされたのが『ポケット六法』だったので、それを当たり前のようにずっと使ってました(買った当初「全然ポケットじゃないやん!」と思ったのは良き思い出です笑)。
しかし、司法書士の新人研修に行くと、「判例六法」や「登記六法」を使っている人がけっこういました。
ぼくは予備校にもいかずに1人で勉強していたので
「へー、こんな難しそうな六法を使ってきたんだ。」
と素直にすごいと思いました。
ぼくはそれらの特別な六法についてほとんど知らなかったのですが、ざっくり言うと次のような感じです。
- 判例六法・・・判例も載っている六法
- 登記六法・・・登記の先例・規則も載っている六法
試験対策上、判例も先例・規則も重要なので、それらが調べられる六法もいいと思います。
ただ、テキストや問題集に載ってる判例や先例・規則を把握しておけば試験に必要な判例や先例・規則は自然と網羅されます。
というか、それ以外の判例や先例・規則を拾っていけばキリがありません。
なので、ぼくは判例六法も登記六法も司法書士の勉強において必要ないと思います。
よって、「シンプル・イズ・ベスト」でポケット六法がおすすめです。
でも判例六法や登記六法などの特別な六法を使って受かった人がけっこういるのも事実です。
それに、それらの特別な六法のことをほとんど知らず、使ったことがないぼくが「必要ない」と言っても説得力に欠けますよね。
おそらく判例六法も登記六法も使う意義はあるんだと思います。
特別な六法を使うにしても使わないにしても大切なことは、
テキストや問題集に書かれているより深く入り込まない。
以上です。
2022年追記:LEC森山先生の合格六法が最強?
現在司法書士試験の勉強においてLEC森山和正先生の『司法書士合格六法』が最強かなと思います。
なので、今司法書士試験に挑戦するならこれを使います。
司法書士試験で六法を使った学習をしないのが良いと思っているのは今も変わりません。
ですので、あくまでも原典である条文を確認する「辞書」として使います。
そしてポケット六法も良いのですが、司法書士試験で問われるすべての法令が載っているわけではありません。
そのため、原典である条文を確認したいときは不便になりえます。
でも合格六法ならこれ一冊があれば一通り間に合います。
なので合格六法があれば間違いないかなと。
ただ、何度も言う通りテキストや問題集に書かれているより深く入り込むのは試験対策としては有害です。
また、条文素読で覚えるのも基本的にはおすすめしません。
なので、結局六法の出番はぼくの勉強では限られてきます。
(実際ポケット六法を使っていて不便に思ったことは記憶にないです。)
そのため、どの六法を使うかはそこまで大きな差はありません。
ご自身が良いと思ったものを使ってください。
さいごに:司法書士試験で六法を引くのはやめよう!
六法を引く意味がわからず、なんとなく六法を引いてる人は今すぐ六法を引くのをやめてください。
「六法は使わないでいいかなぁ。」
というあなたの考えはおそらく正しいです。
六法を使わないあなたはテキストや過去問を究めましょう。
いちいち六法を引かないぶん時間がかなり浮きます。
なので、六法を引いてるほかの受験生よりテキストも過去問もガンガン回せますよ!
手を広げ過ぎず、同じものを反復しまくるのが最強です。
そのため、「選択と集中」を意識して勉強してください!
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